一次創作

短歌俳句詰め

死なないと思っていたひいばあちゃんのいない未来に僕はいるのだ

ローマ字に林檎を直すときの「り」はLingoだろうかRingoだろうか

洗剤を使わなすぎて洗剤が腐りそうだと思うキッチン

こんな暑い所で寝てもまた別の病気になるだけなんじゃないか

他人なら絶対嫌いだったけどまあそれはお互い様だろうな

最大の節約法は生きようとしないことだと鏡割りたい

そうすることそれ自体が病理のように執拗に軟膏を塗りたくる

何においても期待したくない何においても期待したくない何においても

死にたいのにまぐろ丼を食ってる

人工じゃない春の野は小1の絵の具の「みどり」そのままの色

児童書の小さい女の子を指す人称が「彼」で、おおっ、となった夢

買い食いの歯磨き粉味 夏が来た 剣振り回し一人立とうぞ

ミンミンとは鳴く蝉おらぬ土地なのにそういう擬音が蔓延している

道中のカルピス140円は生命維持費 無事に帰宅す

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